大まかな系統樹とは異なり、分岐分類学における系統樹は厳密なものである。ある意味で、分岐分類学は系統樹を書くための学問とも言える。ただし、その系統樹は上記のようなものとは大きく趣を異にする。
表現形式は「有根系統樹」と「無根系統樹」に分けられる。
有根系統樹(ゆうこんけいとうじゅ)は有向グラフ(向きが進化の方向を表す)で、特定のノードが葉の部分(最末端)に当るものすべての最近の共通祖先と考えられるものに相当する。例として参照図1(ヒトのY染色体の有根系統樹)がある。
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無根系統樹(むこんけいとうじゅ)は有根系統樹から共通の根(全体の共通祖先)を除いて得られた、すなわち共通祖先を考慮せず現存種どうしの関係を重視する系統樹である。例として参照図2(16S rRNAに基づいた無根系統樹)がある。
逆に、無根系統樹の対象とした生物に、それらとかけ離れていることが明らかな生物種(外群[アウトグループ]という)を加えて比較することで、有根系統樹が得られる。
系統樹の作製には主に3つの方法がある:
どれだけ似ているかを示す尺度として距離を計算して用いる、近隣結合法(NJ法)などの距離行列法
節約(同じ様な変化が独立に起きることがなるべく少なくなるようなシナリオを選ぶ方法)に基づく最大節約法など
多数の特徴の統計学的比較に基づく最尤法やベイズ推計など